本物と、そうでないものをちゃんと見極めるのは、
なかなか難しいですね。
例えば、食べ物。
今の進んだ技術をもってすれば、色や光沢などは、
化学的な添加物などで本物に近いものができちゃうんでしょうね。
でも、一口食べると、味わいで本物かどうか、分かります。
しかし、それには条件があって、
本物の、自然の味を舌が知っている場合、なんですね。
添加物の食べ物ばかり食べていると、麻痺していて、
なかなか分からないでしょうけど・・。
例えば、武術。
これも、見た目じゃ、本物かどうか、なかなか判断ができません。
僕の経験からすると、打撃を受けて、技をかけられて
相手の実力がわかります。
つまり、叩かれないと、なかなか分からなものなんです(笑)。
いろいろな武術や武術家に出会って、比較できると思います。
例えば、宗教。
これも世の中には、たくさんあって、
本物を探し出すのは、至難の業かもしれませんね。
どれも、これも本物らしく見えちゃうから・・
でも、これこそ本物とそうでないものの違いは、大きいでしょう。
ご利益は、違うと思います。
僕もそうだけど、人は見た目で判断することが多いから、
どうしても、見た目がよい方を選んでしまいがいちです。
初対面だと、相手の身なりで判断することは、よくあることです。
でも、僕のこれまでの人生で感じるのは、本物の人間は、
大衆にまぎれて、あまり目立たないということです。
宣伝もしないし、大きなことも言いません。
でも、とてつもない力を秘めている本物が、本当にわずかですが、います。
それは武術家でも宗教家でもいえると思います。
そういう方に出会えたなら、この世に生まれてきた価値は十分あるでしょう。
そんな達人たちは、何か共通したものをもっています。
長年の修行から得られた貴重な何か・・です。
その何かを追い求めて、修行を重ねている真摯(しんし)な姿があります。
そういう人に、僕は憧れますね。